ウシは、ほぼすべての部位の肉を食べることが可能とされている(ただし近年では、健康なウシの場合は問題がないものの、一部に
狂牛病問題にからんで食用としがたい危険部位が存在する)。加熱して食すほか、
ステーキでは熱で
蛋白質が変質しきらない状態で食べるレアやミディアムなどの焼き加減があり、
刺身として生食する場合もある。ただし、牛は人間を終宿主とする
寄生虫の一種である
無鉤条虫の中間宿主であり、幼虫(無鉤嚢虫)は主に牛の筋肉に寄生している。そのため牛肉を生や、それに近い状態で食べることは、寄生虫感染のリスクを伴う。一般的に、60℃以上に加熱または-10℃以下で10日以上冷凍した肉は安全とされる。また、日本では生レバーも食用にされるが、健康な牛に於いても約 10%程度が
カンピロバクターを保菌している事が厚生労働省の研究班から報告されており、食中毒のリスクを伴う。
牛肉は他の食用肉と比べ冷凍保存に向き、冷凍庫で凍結させることで家庭用冷蔵庫(2ドア)なら半年、業務用冷凍庫なら1年は持つとされている。これは一般に
鶏肉や豚肉を得る上での肥育期間が牛肉を得る上での肥育期間に比べて短いため、それらの肉は筋繊維の構造が急激な肥育で牛肉に比べてほぐれやすくなっている点に関連付けられている。
この日本での牛肉事情であるが、国産牛肉が一頭ずつ大切に肥育する飼育方法が長らく取られていたため、従来は豚肉よりも高価な肉とされていた。しかし
1991年4月からの牛肉の輸入自由化によって日本国外から安価な牛肉が入ってくるようになったため、家庭の食卓に頻繁に上るようにもなっている。日本各地の
豚肉消費量は一定であるが、関西地方は牛肉の一世帯当りの購入額が多く、その分「
魚」が少ない。なお、
関西では、「肉」といえば牛肉の事を指す。ちなみに、牛肉の消費量が最も多いのは
和歌山市である。