ベトナム戦争中に
米軍によって撒かれた枯葉剤は軍の委託により、
ダウ、ハーキュリーズ、
モンサント社などにより製造され、オレンジ剤(Agent Orange)、
ホワイト剤、ブルー剤の三種類があった。ベトナムで使用された枯葉剤は、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)と2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸(2,4,5-T)の混合剤であり、ジベンゾ-パラ-ダイオキシン類が含まれ、副産物として一般の2,4,5-T剤よりさらに多い2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-1,4-ジオキシン(TCDD)を生成する。このTCDDは非常に毒性が強く、マウスでの実験で催奇形性が確認されている。ベトナム戦争退役軍人の枯葉剤暴露とその子供の二分脊椎の増加についてはこのTCDDとの関連が示唆された。なお、2,4,5-Tはアメリカ合衆国や日本では散布使用が許可されていない。
ダイオキシン類が作用する分子生物学的標的は内分泌攪乱化学物質と同一のものであり、マウス実験で催奇性が確認されているが、ヒトに対する影響は不明であるとして否定する意見もある。アメリカ政府は枯葉剤が奇形児出生に有意な影響を与えたとは認めておらず、ベトナム政府が要求する補償には応じていない。これにはベトナムが経済発展する中でアメリカとの貿易関係が重要であり、WTO加盟など目下の経済発展を優先させたいため、枯葉剤という負のイメージを広げたくないという側面もある。1984年に枯れ葉剤を製造した会社は「基金」へ1億8千万ドルを支払ったが罪は認めなかった
[外部リンク]http://10e.org/mt/archives/200505/071811.php。また相手側は親米政権である南ベトナムをパリ和平協定を破って崩壊させた北ベトナム側であり、アメリカが敵側の被害を公式謝罪する事はまずないと思われる。