当時の
学校体系は複線型に近く、
太平洋戦争開戦以前の旧制高校卒業者は、高くても該当年齢男子人口の1%にも満たない
[竹内洋『学歴貴族の栄光と挫折』32-34頁。]といわれ、大学に進学した者自体が少なく門戸は男子にのみ開かれたものであった。
旧制高校及び大学の学生、生徒は学帽に
マントを羽織り深窓の華族令嬢から町娘までが恋焦がれる存在であったという
[川端康成の『伊豆の踊り子』において一学生に過ぎない主人公(一高生)は旅の過程で一般の人々から特別な存在として扱われている。]。そうした環境や社会的評価が学歴貴族という特権意識を生むに足る環境であった。