人事官 wikipedia|無料辞書
人事官(じんじかん)とは、
日本国においては、
国家公務員法により規定された中央人事行政機関である
人事院を組織する構成員をいう。
定数は3人で、うち1人は人事院を代表する人事院総裁を命ぜられる。
◆ 地位
人事官の身分は、
特別職の
国家公務員である。人事官3人のうちの1人は、
内閣によって人事院総裁を命ぜられ、人事院を代表する。通常、人事官3人のうち2人は民間(そのうち一人は
1953年よりマスコミ関係出身者から選出(主に新聞社))から、1人は
官僚出身者から選出されており人事院総裁たる人事官は
官僚出身者で継続されている。
人事官の
官職は、人事院の職務を執行する職員ではなく人事院を組織する構成員の職であり、官名は単に「人事官」と言って「人事院」の字は頭に冠さない。人事院総裁たる人事官は、通例「人事院総裁」と呼ばれるが、官名はあくまで人事官であって、人事官であることを強調する場合は「人事院総裁人事官」と表記することもある。
給与等の待遇は、人事院総裁たる人事官が
国務大臣と同等、その他の人事官が
大臣政務官と同等である。
◆ 任免
人事官は、人格が高潔で、民主的な統治組織と成績本位の原則による能率的な事務の処理に理解があり、かつ人事行政に関し識見を有する年齢35歳以上の者の中から
衆議院と参議院の同意を経て、
内閣が任命するとされている。また、人事官はいわゆる
認証官であり、その任免は
天皇によって
認証される。任期は4年で、12年以上続けて在職することはできない。
人事院が公正中立を保ち、党派的に偏らないようにするため、政党において役員、顧問等の政治的影響力をもつ党員であった者や、任命の日以前の5年間に
選挙の候補者となったことのある者は、
人事院規則の定めるところにより、人事官となることができない。また、定数の3人が党派的に偏らないようにするため、3人中の2人が同一政党に属していたり、同一の
大学学部の卒業生になったりすることは禁じられている。
任命後には、人事官としての職務を開始するまでに、
最高裁判所長官の面前で宣誓書に署名を行うことが義務づけられている。
◆ 罷免
人事官は、公正中立を保つ保障として、
裁判官並の強い身分保障が与えられている。欠格条項を満たした場合と、12年以上在任した場合を除くと、
国会による訴追に基づく
弾劾裁判を経なければ意に反して罷免されることはない。
人事官の弾劾制度は、
国家公務員法第9条、人事官弾劾の訴追に関する法律によって定められた手続きによる。人事官の弾劾裁判は、
最高裁判所が行い、裁判所への訴追は
国会が行う。
国会に人事官弾劾の訴追があったときは、
衆議院議長がこの件に関する
国会の代表となり、
参議院議長と協議して両議院の議員のなかから訴訟を行う者を指定する。国会から最高裁判所への訴追には、国会の議決が必要である。
◆ 職務
人事官は、
合議制の行政機関である
人事院の構成員として、その意思決定に関わる。少なくとも1週間に1回行われる人事院会議に出席し、
国家公務員法に基づく人事院の勧告、報告、意見の申し出、判定など、人事院の議決が必要とされる国家公務員の人事に関する事項を決する。
◆ 歴代人事官及び人事院事務総長
・任期は、特記ない限り、国家公務員法の本則の規定により4年。ただし、初代の3人のうち2人の任期は同法の附則第4条の経過措置に基づき、それぞれ5年と3年が指定されたため、個別に付記する。
・(残任)は前任者の残任期間を任期とする補欠の人事官を、(制限)は最長12年の在任制限が到来する任期にある人事官を指す。なお、この(制限)の場合、当該満了となる人事官個人の任期はそこで終わるが、人事官の枠としての任期は4年あるべきものとして計算するため、後任者は補欠者扱いとなりその任期は前任者の残任期間となる。
・再任は個別のセルで表示する。
・氏名欄は初代の人事官3人を任期の長い順(官報掲載順)に左側から記載し、以降は後任者を記載する。各種の辞令等における人事官の表記の序列は人事院総裁、次いで先任の人事官となっており、必ずしも本表の左側の人事官が右側の人事官の序列上位にあるわけではない(時期により変動する)。なお、臨時人事委員の上野と山下については、任命時はこの順序であったが、確認される資料では少なくとも1948年10月29日の時点で「山下・上野」の順序に変わっている(昭和23年11月6日付け官報本紙・国会事項欄の衆議院政府委員承認の項)。
・人事官の氏名に付した(願)は依願免官、(亡)は在任中死亡、付記のないものは任期満了。事務総長の(辞)は辞職の承認、(定)は定年退職、(官)は他の官職への異動。
・任期満了は24時であるのに対し、任期開始は認証官任命式での認証時となるため、前任者満了の翌日に任命・認証された場合であっても厳密には式前の数時間に欠員期間が生ずるが、本表においては即日解消の欠員については記載を省略し、日を跨いで欠員が生じた場合にのみハイフンで表示する。
・在任中死亡の任期の終期は死亡と同時であるが、便宜上、本表においては死亡日当日のセルをハイフン表示とした。入江誠一郎の例では、セル上は1962年7月24日24時で任期を終えたような表示であるが、実際には翌25日の途中(死亡時)まで在任している。即日後任者任命でない依願免官についても、依願免官当日のセルをハイフン表示とした。内海倫の例では、依願免官となったのは1990年3月31日でなく翌4月1日中(時刻不明)である。
・人事官の始期と人事院総裁の始期は必ずしも同時でなく、その区別までを併載すると煩雑となるため、本表では素の人事官としての任期のみ記載する。総裁の在任期間の詳細については
人事院#歴代人事院総裁参照。